2018年02月10日

ブラック明治HDがブラック化血研を連結子会社にする!【様々な製薬会社が国から化血研の事業に関心がないか打診され、断ってきた。医薬品の製造現場での不正が再び起きると、会社もろとも滅びかねないと懸念された。日経】

明治HD、化血研新会社に出資 医療に新基盤 
 
・食品 2017/12/13 6:30

 明治ホールディングス(HD)はワクチンを製造してきた一般財団法人、化学及血清療法研究所(熊本市、木下統晴理事長)が医薬品事業を譲渡する新会社に議決権ベースで49%出資、連結子会社にする。化血研が12日開いた臨時評議員会で委員に説明した。明治HDは薬価引き下げの逆風のなか、主力の抗生物質とワクチンを組み合わせ、感染症の製品を広げる。

化血研は問題発生から2年半でようやく新しい体制に落ち着くことに
 明治HDの発表では、新会社に明治HDとMeiji Seikaファルマが議決権ベースで計49%、98億円を出資する。化血研の発表によると地元企業連合が49%、熊本県が2%出す。
 化血研の医薬品事業はようやく新しい体制に落ち着いた。ここにこぎつけるまで、発覚から2年半の時間を要した。
 化血研はワクチンや血液製剤を製造し、B型肝炎ワクチンで高いシェアを持つ。だが2015年5月、国の承認と異なる方法で製造していた不正が明らかになり、厚生労働省が16年1月に過去最長となる110日間の業務停止命令を出した。
 化血研は当初、アステラス製薬に事業を譲り渡す方向で同社と交渉していた。アステラスは武田薬品工業、第一三共と並ぶ大手3社のなかで唯一、ワクチンを製造しておらず、化血研から仕入れて販売していた。
 だが交渉は破談となった。表向きは金額が折り合わなかったと言われている。アステラスにとって最も重要な経営課題は、がん分野などの新薬開発だった。ただ、国は安心して化血研の事業を引き受けられる製薬大手への譲渡をのぞんでいたと関係者が語る。
 一方の化血研は、独立運営をのぞむ姿勢を崩さなかった。アステラスは16年10月、交渉打ち切りを発表した。
 早川尭夫前理事長が17年5月に辞任し、明治HD出身で化血研の第三者委員会委員だった木下氏が理事長になった。前理事長時代にかたくなに主張した独立路線を改め、事業譲渡に積極的に取り組む方針に転換した。
 明治HDが出資した背景にはトップが同社出身者である上、Meiji Seikaファルマが6割出資する販売子会社でワクチンを扱っていた経緯がある。ワクチンはすべての製薬会社が扱っているわけではない。明治HDは製造部門を手に入れることで事業を拡大しやすい状況にある。
 様々な製薬会社が国から化血研の事業に関心がないか打診され、断ってきた。医薬品の製造現場での不正が再び起きると、会社もろとも滅びかねないと懸念された。
 それでも明治HDにとって今回の出資は意義のあるものだ。医薬品事業の17年3月期の売上高は1616億円で、製薬中堅にあたる。ただ新薬開発だけでなく農薬や動物用医薬品などを持ち、一つ一つは小粒だ。
 直近5年間の研究開発投資は年130億〜150億円で推移している。1つの新薬開発に1000億円が必要と言われるなかでは競争力を高めることが難しく、実際、いまある新薬候補のうち自社開発品は少ない。薬価の引き下げ圧力が強まっていくこともあり、事業基盤の強化が課題だ。
 Meiji Seikaファルマは重点領域に感染症を掲げる。旧明治製菓時代に抗生物質ペニシリンの製造で医薬品事業に参入、現在も抗生物質は重要品目だ。
 出資を通じてワクチン事業を取り込むことで感染症の製品を増やす。国内のワクチン市場に伸びは期待できないが、インフルエンザの流行時期や定期的な予防接種で安定した収入を見込める。例えばインフルエンザワクチンは国が菌の株を割り当てて製造会社を決めており、どの会社でもつくれるわけではない。
 化血研の17年3月期の最終損益は92億円の赤字だった。売上高は267億円。地震も響いて業績は悪化していた。明治HDは、いったん失墜したワクチン事業の信頼回復の取り組みを続けるよう新会社を方向付けていく使命がある。その上で、ワクチン事業によって得られる収入を効果的に使って研究開発に投資していく必要がある。
(企業報道部 川上宗馬、山本夏樹)

[日経産業新聞2017年12月13日付]


posted by こたやん at 20:18| Comment(0) | 明治乳業争議 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。